インプラントのCTで骨を確認した日|60代の体験談(2話)

選んだ

第1話で、俺は40万円のインプラントを選んだ。
第2話のこの記事は、CTを撮って 骨の状態を確認した日 の話だ。

「骨がスカスカだったらどうしよう」
内心ビクビクしていた60代の俺が、CTで見えた現実を書く。

まずは、ブリッジを支えていた奥歯の治療から

インプラントを決めたら、すぐ手術かと思っていたが違った。

まず、ブリッジを支えていた大事な奥歯のひとつが虫歯になっていた。
思っていたより状態は悪かったらしい。

治療は、その歯から始まった。
神経の処置はすでに終わっている。だが、すぐに詰めるわけではなかった。

中の状態が落ち着くまで、何度か確認をしていたようだ。
ガーゼのようなものを入れては取り出し、まだ治っている途中なのか、落ち着いたのかを見ているように感じた。

擦り傷がふさがり、かさぶたができていくような——そんな時間だった。

問題がなければ、最終的に薬を入れ、しっかり封をする。
細かいことは分からないが、先生は順番どおり、確実に進めているように見えた。

型を取り、いまは仮歯が入っている。
ここをきちんと整えてから、いよいよインプラントへ進む流れだ。

CT撮影——立ったまま、数十秒で「中」が見える

そして、いよいよCT撮影の日が来た。

歯科用CTは、立ったまま撮る。
撮影前に、5分から15分ほど準備の時間があった。
正確に写すため、乱反射を防ぐ 治具のようなもの を作り、それを装着してから撮影するらしい。

顔の周りを機械がグルッと回る。
時間は 数十秒。痛みもなく、あっという間だった。

だが、この数十秒のデータから、
骨の厚み、神経の位置、血管の走り方まで 全部分かる らしい。

昔なら、開けてみないと分からなかった。
今は 開ける前に、中が見える
60代の俺にとっては、それだけで少し心強かった。

画面を見せられて、「ここまで決めているのか」と驚いた

撮影後、先生は画面を見せてくれた。
どこを中心にするか、どの位置に入れるか——計算された表示が出ていた。

インプラントを埋め込む長さや深さも、すでに段取りが組まれているようだった。
俺は詳しいことは分からないが、先生は画面を指しながら、ひとつずつ説明してくれた。

「見えないところで、ここまで決めているのか」と思った。

骨はしっかりしていた——人工骨は要らない

そして、肝心の 骨の状態 についての説明を受けた。

結果は——骨はしっかりしているとのことだった。
人工骨を入れる必要もないらしい。

調べてみると、CTで骨が足りないと判断された場合は、骨を増やす 「骨移植(骨造成)」 という処置が必要になる。
これをやると治療期間が長くなり、費用も上がる。

俺の場合は、土台となる骨の 太さが十分 あるので、長すぎる土台は不要。
「安定は問題ない」と先生は言った。

少しだけ、安心した。
骨がスカスカだったらどうしようと内心ビクビクしていたから、正直ホッとした。

死ぬまで使う歯に、金をかける選択

俺は、あと10年か15年か——
死ぬまで使う歯に、金をかける選択をしている。

若い頃の歯の手入れの悪さは、悔やんでも悔やみきれない。
歯は、まぎれもなく 「健康資産」 だったのだと思う。

噛めなくなれば栄養が偏り、体が弱くなり、医療費がかさむ。
歯への投資は、健康への投資でもある。

支払いは「8月の決算まで」でいいらしい

費用は40万円。
安いとは言えない。

だが、支払いは 8月の決算まで でよいという。
急いで払う必要はないらしい。

カードで払うか。
一括にするか。
迷いはある。

次の診察で、はっきりさせる5つのこと

次の診察では、口の中をきれいにし、消毒をしてから進めるらしい。
そこで俺は、いくつか確認するつもりでいる。

  • 総額はいくらになるのか
  • 追加費用は出るのか
  • 支払い方法と回数
  • メンテナンス費用
  • 保証はあるのか

聞けば、はっきりする。
聞かなければ、迷いは消えない。

医療は急いで決めるものではない。
納得してからでいい。

噛める歯は、当たり前ではなかった

この選択が正しかったかどうかは、まだ分からない。
だがひとつ言える。

噛める歯は、当たり前ではなかった。

CTで自分の骨を見て、改めてそう思った。
骨があるうちに、噛めるうちに、できることをやる。
それが60代の俺の選択だ。

次回:第3話「手術前夜と覚悟」

CTで骨は大丈夫と分かった。
次は、いよいよ手術の日が近づく。
その前夜、60代の俺は何を考えていたのか。

手術前夜と覚悟(3話)

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お金の話、一度プロに聞いてみるか

インプラントは医療費控除の対象になる(自費診療でも、医療目的なら控除される)。
40万円なら、年収にもよるが数万円が戻ってくる計算らしい。
俺はこれを後から知った。

年金生活と保険料、固定費の見直し、家計全体——
60代になると「お金の話」を改めて考える場面が増える。
自分で全部調べるのは正直しんどい。
無料で話だけ聞いてみる、というやり方もある。

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