築30年、実際に壊れたもの全部まとめた【体験談】

家のメンテナンス

1992年に新築した家に、築34年の今も住んでいる。先に寿命が来たのは家ではなく、設備だった。家の修理と交換に払った額は、書ける分だけで約110万円(給湯器と洗面台は入っていない)。いちばん高くついたのは、業者を比べずに頼んだ1階のトタン屋根だ。

新築から住み続けた60代の私が、何が何年もって、いくら払ったかを並べる。

築30年の戸建ては何年住める?うちは34年目も住んでいる

給湯器は26年、トイレの便座は29年、洗面台は33年で替えた。
屋根で直したのは、1階のトタン屋根の塗装2回。まだ残っているのは、床が沈む風呂と、誰も登っていない2階の瓦屋根と、一度も塗っていない外壁だ。

あと何年住めるかは、私にも分からない。分かっているのは、何が何年で壊れて、いくら払ったかだ。

先に、いくらかかったかを並べておく。払った額の横に、調べた相場も並べた。給湯器と洗面台は知り合いに頼んだので、額は書かない。風呂と2階の瓦屋根には、まだ1円も払っていない。

何が何年もったか払った額相場(調べた)
給湯器26年―(知り合いに頼んだ。値段は相場どおりだった)追い焚き付きで13万〜15万円台
1階のトタン屋根の塗装(1回目)21年目約30万円―(屋根の広さで決まる)
1階のトタン屋根の塗装(2回目)その10年後45万円(下地処理をやり直し)―(屋根の広さで決まる)
洗面台33年―(顔見知りに頼んだ。相場より安かった)10万〜30万円
雨どいの修理34年で4〜5回1回5,000円〜2万円弱掃除・部分補修で5,000円〜6万円
トイレ便座29年約2万円―(ウォシュレットにすると約3万円高い見積もりだった)
エアコン2台壊れる前に交換約30万円―(部屋の広さと機種で大きく違う)
ユニットバス34年・まだ直していない0円(まだ)床だけ5万〜11万円/丸ごと100万〜150万円
2階の瓦屋根の点検34年・誰も登っていない0円(頼む入口が無かった)ドローン点検で無料〜2万円
払った額の合計―約110万円(給湯器と洗面台は入っていない)

よその家はいくらかかっているのか、調べた。不動産のアットホームが2026年(令和8年)7月、新築の一戸建てを買って30年以上住んでいる1,098人に聞いている。うちと同じ築30〜34年の家だと、これまでの修繕費の合計は木造で平均411.3万円、鉄骨・鉄筋で平均502.1万円。調査全体では、いちばん多く直していたのは外壁で、7割(69.1%)が直し、外壁だけで平均177.6万円かかっている。うちの約110万には、その外壁がまだ入っていない。

→ 34年目の外壁、大工は塗装しろと言う|近所はコーキングだけだった

出典:アットホーム「一戸建て修繕の実態調査2026」(2026年9月15日公表)、築年数別の金額は同社の解説記事から

うちは1階のトタン屋根を比べずに頼み、10年でやり直して45万円払った。直すと決めた所があるなら、頼む前に何社かの見積もりを並べておく。

給湯器は26年もった

メーカーの言う「10年」は寿命ではなく、設計標準使用期間(安全に使える目安)だ。うちの給湯器は26年もった。理由は設置場所にあった。風呂場が車庫の横に配置され、給湯器は車庫の中に収まっていた。雨に当たらない。直射日光も当たらない。凍結の影響も小さい。設計の段階で特別に頼んだわけではない。たまたまの間取りが、老後になって大きな差になった。

→ 給湯器が26年もった理由|車庫の中に置いていた

1階のトタン屋根塗装で業者選びに失敗した

1階のトタン屋根は、1回目の塗装から10年でサビが再発した。原因は下地処理が甘かったことだ。表面だけ塗ってきれいに見えても、錆落としが不十分なら意味がない。見た目ではわからない。大工さんの紹介を信頼して、複数の業者に見積もりも取らず任せっぱなしにした。それが失敗だったと、10年後に気づいた。

2023年9月に塗り直した1階のトタン屋根
2023年9月に塗り直した1階のトタン屋根。3年後の2026年9月

→ トタン屋根塗装は下地処理で差が出た話|10年でサビが再発した

洗面台は外見ではわからない

きっかけは蛇口の付け根の水漏れだった。「その部分だけ」と思っていたが、取り外してみると底板の木が腐っていた。水がしみ込み続けて、見えないところがボロボロになっていた。外見は何ともないように見えていた。水回りの寿命は、見えないところで静かに進む。33年間よく持ったと、我ながらあきれた。

→ 洗面台の寿命は何年?33年使ったら中がボロボロだった

雨どいの詰まりは隣の松の木が原因だった

年に1回以上、雨どいが詰まった。原因は隣の敷地にある松の木だ。強い風の翌日、針のような松の葉が屋根一面に散らばり、雨どいに流れ込む。34年、数えきれないほど繰り返してきた。隣は長年世話になった相手で、強くは言えない。それでも付き合い方を覚えて、なんとかやってきた話を書いた。

1階のトタン屋根の奥に見える隣の松
奥に見えるのが隣の松(2026年9月)

→ 雨どいの詰まり、年1回以上。隣の松のせい

トイレ便座は29年で突然壊れた

12月に、1階のトイレの暖房便座の電源が入らなくなった。29年使っていた標準品だ。家を建てた時から付いていたごく普通の暖房便座で、特に高級品でもない。急ぎだったが、せっかくなのでウォシュレットにするかどうか迷った。ノズルの手入れが面倒なこと、費用が3万円近く高いこと。その2点でシンプルな暖房便座を選んだ。

→ トイレ便座の寿命は何年?29年使って壊れた話

ユニットバスの床がへこんできた(まだ直していない)

洗い場の床が、踏むとかすかに沈む。5年前から気づいていて、まだ何もしていない。丸ごと替えれば100万〜150万。床の上からシートを張るだけなら5万〜11万で1日。調べて分かったのは、34年目だとメーカーの補修部品がもう無いことだった。保険会社に電話したら「経年で腐ったのでしょう」で対象外だった。

→ ユニットバスの床がへこむようになった。34年目の我が家で起きていること

エアコン(壊れる前の備え)

エアコンは壊れる前に替えた。室外機にサビという予兆が出たので、母の部屋と自分の部屋の2台をまとめて交換した。2台で約30万円。壊れてから慌てないために、私は「予兆で買い替える」と決めている。

→ エアコン2027年問題は騒ぐな|60代は「予兆で買う」が正解

2階の瓦屋根(点検を頼むこと自体ができなかった)

2階の瓦屋根はまだ壊れていない。ただ、34年のあいだ誰も登っていない。直すつもりはなく、瓦を見てほしいだけだったが、その入口がどこにも無かった。

2階の瓦屋根
2階の瓦屋根(2026年8月)。34年、誰も登っていない

→ 屋根の点検はドローンで頼めるのか|築34年、直すと決める前に探した

外壁(まだ決めていない)

外壁は、まだ何もしていない。34年目に北側を近くで見たら、つなぎ目のコーキングが縮んで剥がれていた。塗装は、手で触ると白い粉がついた。大工は「塗装もしろ」と言う。調べた目安は、コーキングだけで足場代込み25〜35万円、塗装も一緒にやると86〜102万円だった。

築34年の家の北側の角を見上げた外壁
北側の角。34年、一度も塗っていない

→ 34年目の外壁、大工は塗装しろと言う|近所はコーキングだけだった

一括見積もりで2社に家を見てもらった。133万円と140万円が出て、2社とも断った。やるとしても来年の春だ。

→ 外壁塗装の見積もりは断っていい|2社に来てもらって、2社とも断った私の話

修繕費で一番高くついたのは、比べずに頼んだ1階のトタン屋根

9つの記録を通じて感じたのは、「壊れてから動く」の繰り返しだということだ。前もって替えたのは、予兆で動いたエアコンだけだ。ほかは全部、壊れてから・詰まってから・サビが出てから動いた。早めに動いていれば、費用も選択肢も変わっていたかもしれない。築30年超の家は、そういう状態がずっと続く。
せめて次は、壊れる前に金額だけ先に見ておく。見積もりは断っていい。外壁のときは2社に来てもらって、両方断った。

ここに並べたものの多くは、「まだ使えるだろう」と思っているうちに壊れた。比べていれば、トタン屋根の2回目の45万円は要らなかったかもしれない。
うちにはまだ、床が沈んだままの風呂と、34年誰も登っていない2階の瓦屋根と、決めていない外壁が残っている。次は頼む前に比べる。


関連|この家で起きたこと

築34年の家で、実際に壊れた・直した・断った記録だ。

この記事は、60代の実録4本柱の一つです。他の柱はこちら。

👉 60代が保険を総点検した記録|私が見直した全保険

👉 60代の歯・インプラント全記録|私が体験した2年間の話

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