私はこれまで、日焼け止めというものをほとんど使わずに生きてきた。
使うのは決まって「焼けた後」。いわば“あと出しジャンケン”である。
実際に、あと出しジャンケンで痛い目を見たこともある。
ソフトボール大会で、一日中外にいたときのことだ。
顔と首が真っ赤になり、とにかく痛かった。
ヒリヒリして、何もしなくても熱を持っている感じだった。
そのとき、妻が「化粧水を塗ると楽になる」と言って、塗ってくれた。
確かに、少しは楽になった記憶がある。
あのとき、日焼け止めを塗っておけばよかった――
そう思ったのを覚えている。
若い頃は、焼けるのが当たり前だった。
外で働き、車を運転し、帽子もかぶらず、肌を守るという発想自体がなかった。
製造業出身で、基本は屋内の仕事だった。
太陽に当たるのは通勤くらい。会社の駐車場から職場まで、歩いて10分ほど。
だが、夏のその10分は、なかなかのものだった。
ただ歩くだけで汗が出る。
ふと周りを見ると、女性たちはしっかり防御している。
日傘、帽子、長袖。完全装備だ。
最近は男性でも帽子をかぶる人が増えてきた。
当時は「そこまでやるか」と思っていたが、今なら少しわかる気がする。
塗るとしたら日焼け止めではなく、蚊よけスプレー。そんな生活だった。
正直に言うと、私は化粧品というもの自体ほとんど買ったことがない。
日焼け止めも同じで、価格の相場すらよく分かっていない。
そんな人間が、日焼け止めの話をしている。
そう思われても仕方がない。
ただ、最近は少しだけ考える。
毎日の散歩。強い日差し。年齢。――「予防」という選択もあるのではないか、と。
シミが気になり始めた
60歳になって、鏡を見る回数が増えた。
髪の白髪ではない。
顔のシミだ。
こめかみの横に、薄茶色のシミがある。
去年まではなかったはずだ。
いや、あったのかもしれないが気にしていなかった。
調べてみると、シミの原因のほとんどが紫外線だという。
若い頃に無防備に浴びた紫外線が、何十年も後になって出てくる。
「蓄積ダメージ」というやつだ。
これを知ったとき、少しだけ後悔した。
日焼け止めを塗る習慣があれば、違っていたかもしれない。
ドラッグストアで途方に暮れた
意を決してドラッグストアに行った。
日焼け止め売り場の前に立って、途方に暮れた。
SPF30、SPF50、PA+++……。
何が何だか分からない。
ジェル、ミルク、スプレー、スティック。
種類が多すぎる。
若い女性客がスッと手を伸ばして迷わず一つ取っていった。
慣れているのだろう。
こちらは初心者だ。棚の前で5分は固まっていた。
結局、その日は何も買わずに帰った。
帰ってからネットで調べた。
60歳のおじさんが「日焼け止め 選び方」で検索している。
人生は面白いものだ。
日常使いならSPF30で十分らしい。
ベタつかないジェルタイプが男性には使いやすいとのこと。
正直に言うと、私はこの商品を使ったことはない。
だから効果を断言するつもりもない。
ただ、調べていて気になったものが一つある。
Eki スキンベールプライマー。価格は安くない。むしろ高い。
正直、1万円近い日焼け止めと聞くと高いと思う。
けれど、確定率や評価を見ると、一定の支持がある商品のようだ。
私は「高い=悪い」とは思わない。
良いものを選ぶ人は、必ずいる。安さより安心を選ぶ人もいる。
もし「焼けた後ではなく、焼ける前に守る」という選択をするなら、
こういう道具もあるらしい。
私はまだ、完全に守る側にはいない。
けれど、散歩の前に少しだけ塗ってみようか――そう思う日も増えてきた。
判断するのは、あなたです。
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