「噛み合わせの症状」って、わかるか?
俺は、わからなかった。
60代で「過蓋咬合(かがいこうごう)」と診断された。
でも、ネットに書いてある「頭痛」「肩こり」「歯ぎしり」みたいな症状は、何ひとつ感じない。
そもそも「症状」と言われても、何が「正常」かを知らない。
比較するものを持っていない。
40年通った歯医者で、一度も教わったことがなかったからだ。
■ 60代で「過蓋咬合」と言われた
去年の暮れ、別の歯医者にかかったとき、初めて言われた。
俺の歯は「過蓋咬合(かがいこうごう)」だ、と。
難しい名前だが、要するに上の歯が下の歯にかぶさり過ぎている状態だ。
40年以上、町の歯医者に通ってきたが、初めて聞く言葉だった。
(このときの経緯はインプラント連載の第1話で書いている)
■ 奥歯に力が集中して、欠けたり割れたりするかもしれない
先生はこう言ってくれた。
「噛み合わせが、少し深いですね。このままだと奥歯に力が集中して、欠けたり割れたりするかもしれません」
頭が真っ白になった。
40年、虫歯のたびに通ったのに、こんな話は一度もなかった。
■ 「症状」と言われても、わかるわけがない
家に帰ってネットで調べた。
噛み合わせが悪いと、頭痛・肩こり・歯ぎしりなどが出るらしい。
顎が痛くなる人もいると書いてある。
でも、症状と言われても、わかるわけがない。
俺は、頭痛も歯ぎしりも自覚はない。
そもそも、何が「正常な噛み合わせ」かを知らない。
比較するものを持っていない。
■ 何が正常か、誰も教えてくれなかった
学校でも、歯医者でも、「正しい噛み合わせとは」を教わったことがない。
虫歯になったら削って詰める。それだけだった。
40年通った歯医者は、噛み合わせなんて一度も言わなかった。
知らないまま、ここまで来た。
■ 顎の力が強い人は、口の中が変形していく
先生はこんなことも教えてくれた。
顎の力が強い人は、長い年月をかけて口の中が変形していくのだという。
歯がすり減る、奥歯に負荷がかかる、噛み合わせが深くなる。
そういう変化が、ゆっくり進む。
60代になって、ある日突然「過蓋咬合ですね」と言われる。
俺がまさにそれだった。
■ それでも、俺は症状を感じない
過蓋咬合と言われた。
奥歯が欠けたり割れたりする可能性もあると言われた。
でも、俺は何も感じない。
頭痛も、歯ぎしりも、自覚はない。
ただ、肩を揉んでもらうと「硬い」と言われる。
自覚はないが、体には出ているのかもしれない。
症状を感じない60代もいる。
これも一つの実例として、書いておく。
■ テレビで見た、子どものマウスピース
そういえば、テレビで子どもが透明なマウスピースをつけているのを何度か見たことがあった。
「今どきだな」と思っていた。
あれは、将来の噛み合わせを守るための処置だったんだな、と今ならわかる。
俺が子どもの頃、そんなものは無かった。
■ 60代でできる「現状維持」
60代になってから矯正は現実的じゃない。
骨が固まっているし、時間も費用もかかる。
俺ができるのは、今ある歯をこれ以上悪くしないこと。
具体的には、こうだ。
① 道具を変える(毛の柔らかい歯ブラシで力を入れずに磨く)
② マウスピース(ナイトガード)の相談だけはしてみる
③ 定期的に歯医者で見てもらう
これくらいだ。
■ まとめ|症状を感じない60代もいる
「噛み合わせが悪いと出る症状」を、俺は感じない。
でも、過蓋咬合と診断された。
症状がないからといって、問題がないとは限らない。
顎の力が強い人は、知らないうちに変形が進む。
ある日突然、60代で言われる。
症状を感じない60代もいる、ということだけ、書いておきたかった。

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