噛み合わせに問題があると言われたらどうする?66歳で突きつけられた選択

考えた

66歳になって、初めて本気で「噛み合わせ」という言葉を意識した。歯並びの見た目の話ではない。上下の歯がどんな力で当たっているか、どこに負担が集中しているかという”力の話”だ。

別の歯科で告げられた一言

これまで私は、子どもの頃から同じ町の歯科に通ってきた。虫歯ができれば削り、詰め、被せる。それで治療は終わりだと思っていた。噛み合わせについて詳しく説明された記憶は、ほとんどない。

昨年末、詰め物が取れたのをきっかけに、たまたま別の歯科を受診した。そこで言われたのが、

「噛み合わせが少し深いですね。このままだと奥歯に力が集中して、欠けたり割れたりする可能性があります。」

頭が真っ白になった。
そんな話、今まで一度も聞いたことがなかったからだ。
40年以上通った歯医者では、一度も指摘されなかった。
なぜ今まで誰も教えてくれなかったのか。
怒りなのか、戸惑いなのか、自分でもよく分からない感情が湧いた。

過蓋咬合とは何か

過蓋咬合(かがいこうごう)という言葉も、そのとき初めて知った。上の歯が下の歯に深くかぶさる噛み合わせで、見た目よりも力のかかり方に問題が出やすい状態らしい。

具体的にはこんな問題が起きやすいという。

  • 奥歯に過度な負担がかかり、歯が割れやすくなる
  • 顎関節に負担がかかり、口の開け閉めに影響が出ることがある
  • 前歯が当たらないため、奥歯だけで噛む状態になりやすい
  • 詰め物や被せ物が外れやすくなる場合がある

思い返すと、テレビで子どもたちが透明なマウスピースをつけている場面を何度も見た。当時は「今どきだな」くらいにしか思わなかった。だが今になると、あれは見た目ではなく、将来の歯を守るための”予防医療”だったのかもしれない。

60代で考える、治療の選択肢

現在も診察と相談は続いている。提示された選択肢はいくつかある。

  • ナイトガード:就寝時に装着して歯ぎしりや噛みしめから歯を守る。治療ではなく保護が目的
  • 噛み合わせの調整:歯を少し削って咬合バランスを整える方法
  • 矯正的アプローチ:マウスピース矯正などで歯の位置自体を動かす。期間がかかる
  • 経過観察(定期検診):今すぐ問題がなければ、悪化しないか様子を見る

どれが自分に合うのか、正直まだ答えは出ていない。迷っている。ただ一つはっきりしたのは、噛み合わせの問題は「治療の話」であると同時に、人生後半の「選択の話」だということだ。

知らなかった頃には戻れない

若い頃なら見た目の問題として考えたかもしれない。だが今は、これ以上歯を失わないためにどうするか、今ある歯をどう守るか、という視点で考えざるを得ない。

66歳で突きつけられたこの選択。まだ結論は出ていない。しかし少なくとも、「噛み合わせ」という視点を知らなかった頃の自分には、もう戻れないと感じている。

まとめ:定期検診だけでは見えない問題がある

今回の経験で気づいたことを整理すると、こうなる。

  • 長年通い慣れた歯科でも、見落とされていることがある
  • 過蓋咬合は自覚症状が出にくく、問題が起きてから気づく場合が多い
  • 60代以降は「治す」より「守る」という発想が重要になる
  • 複数の歯科で意見を聞くことで、新しい視点が得られることがある

噛み合わせの状態や治療の必要性は、人によって大きく異なる。実際にどんな選択肢が現実的なのかは、専門的な検査と診断を受けたうえで判断する必要がある。まずは現在の状態を客観的に知ることが、選択の出発点になると思っている。

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