車検費用が高くなった理由|元整備士が前回の2倍払った話

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車検の請求書を見たとき、思ったより数字が大きかった。

2023年9月の前回は46,000円だった。今回は2025年10月、114,950円。7万近い差が出た。

内訳はこうだ。ブレーキ関係が26,000円、バッテリーが14,000円、税金が前回より1万ほど増えた。エコカー減税の適用期間が終わり、重量税が通常税率に戻ったためだ。黙っていても誰も教えてくれない。さらに細々した交換部品と工賃で2万ほど。合わせると確かにそうなる。2年前の倍以上が一度に出たのは事実だが、「高い」とは思わなかった。どれも、来るべきタイミングで来たものだ。


7年間の乗り方

私はもと整備士だ。軽整備中心だったが、車の調子の良し悪しを見極める感覚には自信がある。だから車のことは、ただ乗り回しているわけではなく、自分なりに見ながら付き合ってきた。

この車はトヨタ系の1000cc、令和元年式。オイル交換は5,000kmか6ヶ月ごとに必ず出している。エンジンオイルは金属部品の摩耗を防ぐ潤滑剤だ。劣化したままにしておくと、エンジン内部の傷みが進む。こまめに交換するだけで、エンジンの寿命は大きく変わる。アイドリングストップは最初からOFFにしていた。セルモーターへの頻繁な作動が気になったのと、燃費の差もほとんど感じられなかったからだ。装備されている機能でも、自分の判断で使わないものは使わない。それも整備士として学んだことのひとつだ。


5年目、バッテリー交換を断った

5年目の車検のとき、担当の整備士から「バッテリー、そろそろ替えた方がいいですよ」と言われた。断った。

当時は毎日往復40kmの通勤をしていた。走行距離は十分で、エンジンの始動にもたつきは一切なかった。整備士として自分の目と感覚で確認して「まだいける」と判断した。担当は「そうですか」と引いてくれた。

結果、バッテリーは7年持った。担当も「これは長い方ですよ」と言っていた。通勤距離が長かったこと、アイドリングストップをOFFにしていたこと、この2つが効いたと思っている。


定年後、乗り方が変わった

今回バッテリーとブレーキが来たのは、定年後に乗り方が変わったせいもあると思う。退職してからは近所への買い物が中心になった。バッテリーは走行中にオルタネーターで充電される仕組みだ。短距離では充電が十分に行われないまま、エンジン始動のたびに放電が繰り返される。これが積み重なってバッテリーの寿命を縮める。燃費も通勤時代の18km/Lから12km/L台に下がった。

ブレーキも同じだ。パッドは摩擦で減るものだから、踏む回数が多い街乗りは高速や郊外の走行より消耗が速い。前回の車検で問題なかったブレーキが今回交換になったのも、乗り方が変わった結果だ。同じ車でも、7年間で乗り方がまるごと変わっていたのだ。

全交換してもらったら、走りが明らかに変わった。スムーズで、前と全然違う感覚だった。整備士の兄ちゃんに聞いたが、言葉が足りなくてよくわからなかった。後から考えると、パッドが減り気味になると戻りが悪くなることが多い。新品に替えて走りが軽くなるのは、正常のあるべき姿に戻っただけだ。整備士のくせに自分の車となると気づかないものだ。

それでも今回の車検で、エンジン本体やミッションには手を入れていない。54,000km走って、大きなトラブルはなかった。消耗品をその都度きちんと交換してきた結果だと思う。


信頼できる工場に任せる

車検を出しているのは、近所の整備工場だ。親戚の親戚が経営していて、24時間体制で動いている工場。ここ以外に出そうと思ったことはない。信頼できる人間に任せる。整備士として、それが一番わかっていることだ。

整備士目線で言えば、大切なのは消耗品を先延ばしにしないことと、信頼できる工場を持つことだ。それだけで車は長くもつ。高い車検が来ても、それは乗り続けた証拠でもある。

悪いところは替えてもらう。それが私の乗り方だ。

この7年間、エンストをしたことがない。それがすべての答えだと思っている。

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