会社辞めたい、疲れた——
50代でそう思っているなら、ここから先を読んでほしい。
俺は60代。40年、製造現場にいた。
「辞めたい」と思った場面は、数えきれない。それでも辞めなかった。
今振り返ると、迷ってよかったと思っている。
40年現場の俺も、迷っていた
高校を卒業して就職したとき、職場を選ぶ余裕なんてなかった。
地元に仕事はない。家を継がないといけない。公務員は無理だと思っていた。
「まあここでいいか」
そのまま40年だ。
途中で転職を考えた。面接にも行った。合格もした。
でも、行かなかった。給料が安すぎた。もう少しあれば行っていた。
惜しいところで踏み切れなかった。
納得したわけじゃない。諦めただけだ。
昔、先輩にこう聞いたことがある。
「俺は何をやればいいと思いますか?」
返ってきた答えはこうだった。
「それは分からない。お前が探すしかない」
当時は「は?それが答えかよ」と思った。
今は分かる。あれ以上の答えはない。
「辞めたい」と思った日
40年の中で「辞めたい」と思った場面は、数えきれない。
新品で買った機械が、トラブルばかり起こすことがあった。
「新品=壊れない」と思っていた。違う。
量産前の試運転が足りていない。出荷を急ぎすぎたんだろう。
そういう機械を引き取って、現場で動かす。動かない。直す。また動かない。
3ヶ月続いた。いや、半年だったか。もう忘れた。それくらい長かった、ということだけ覚えている。
「こんな仕事を続けて何になる」
本気で思った。何度も思った。
でも、辞めなかった。動けなかった。生活があった。家族がいた。
「辞めたい」の正体は4つに分かれる
50代で「辞めたい」と思うとき、理由はだいたいこのどれかだ。
- 体がきつくなってきた
- 上の人間が信用できない
- 給料が上がる気がしない
- 定年まで続ける気になれない
立派な理由じゃなくていい。「なんとなく嫌だ」で十分だ。
ただ、理由によって次の動き方が変わる。
体がきついなら、負荷の低い職場への転職。
人間関係なら、環境を変えるか自分の立ち位置を変えるか。
方向性が見えないなら、まず自分が何をしたいかを整理する。
俺は最後のパターンだった。
「何をやればいいか分からない」まま40年いた。
50代の俺たちには、武器がある
50代は不利じゃない。武器がある。
- 我慢の経験
- 現場を知っている
- 人を見る目
- どうにかなる、という感覚
若い頃にはないものだ。会社の外でも使える。
50代でも、合格は取れた(俺の実例)
俺自身、50代で転職活動をしたことがある。
特別なキャリアはなかった。ただ、製造現場で取った資格はあった。
危険物、有機溶剤、乾燥設備、大型自動車、自動車整備士。
それも、少しは合格に効いたのかもしれない。
合格はした。結局、給料が折り合わず行かなかったが、合格まではいった。
履歴書と面接は、徹底的に研究した。
「どうしたら、こいつを雇いたくなるか」を勉強した。
書き方も工夫した。
今はどこの会社でもホームページがある。
その中で、少しでも興味のある仕事を自分なりに調べておく。
そして履歴書や面接で、こう書く。
「御社のこの事業に興味があります。このメンテナンスに携わりたい」
会社が喜びそうな話を、こっちから描いてやるんだ。
これだけで反応が変わる。
「誠意を出して、この俺を使わないと、お前の会社は損するぞ」
それくらいの気持ちで臨んだ。
優秀じゃなくても、50代でも、合格までは持っていける。
ただし、待っていれば声がかかるわけじゃない。
準備した分しか戻ってこない。
迷ってよかった
今の俺は、シルバー人材センターの無難な仕事は断った。
ブログを書いている。40年分の体験を残している。
答えは出ていない。でも迷うのをやめていない。
「会社辞めたい、疲れた」は、まだ自分の人生を手放していない証拠だ。
迷いながらでも、考え続けろ。
その先に、少しずつ形が見えてくる。
迷ってよかった。今はそう思っている。


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