地震保険はいらないと分かっても解約できない|60代の感情と数字の話

迷った

両学長は「地震保険はいらない」と言う。
リベシティで調べてみたら、納得した。
でも俺は、月1,400円の地震保険を解約していない。

論理では分かっている。
でも、感情がそれを許さない。
これが60代の正直なところだ。

地震保険はいらない、と両学長は言う

両学長は「地震保険は基本的に不要」と主張している。
理由は「意外と保険金が出にくい」からだそうだ。

リベシティのライブラリで、損保の中の人が書いた記事を読んだ。
賃貸物件の家財やマンションは特に不要、と書いてあった。

4区分の現実:一部損は「5%」だけ

調べて初めて知ったが、保険金の支払いは4つの区分で決まる。

・全損:保険金額の100%
・大半損:60%
・小半損:30%
一部損:5%だけ

いちばん多いのが一部損。
半壊しても、見た目通りに払われるわけじゃない。
修理代の見積書通りでもない。

地震保険に入っていれば半壊くらいなら直せる、と何となく思っていた。
その思い込みが「保証の勘違い」だった。

とはいえ、メリットもある

デメリットだけ書くと偏る。
地震保険にメリットがないわけじゃない。

ひとつは、火災保険では補償されない「地震が原因の損害」を補償してくれること。
地震で家が燃えても、火災保険では出ない。
地震由来の損害は、地震保険でしかカバーできない。

もうひとつは、全損・大半損なら保険金が大きく出ること。
築33年の木造で震度7の直撃を受けたら、全損もあり得る。
そのとき100%出れば、家を建て直す元手になる。

公的支援の被災者生活再建支援金は最大300万円。
それだけでは家は建て直せない。
そこを補うのが地震保険、という見方もできる。

うちの場合:木造・月1,400円

うちは築33年の木造一戸建て。
地震保険料は月1,400円。
年16,800円。10年で168,000円

10年無事なら、17万円が消える。
半壊して50万円未満しか出なかったら、入らなかったほうがよかった。
これは数字の話だ。

論理では分かった。でも解約できない

数字で見れば、解約したほうが得かもしれない。
でも、解約の電話をかけようとして、手が止まる。

頭に浮かぶのは、こんな声だ。

――解約した直後に大地震がきたらどうする。
――やめて後悔したくない。
――払い続けてきた17万円も無駄になる。
――年金生活で半壊修理500万は出せない。

これは全部、感情の声だ。
確率の話じゃない。
数字の話でもない。

感情と数字を分けて考えろ、と両学長は言うが

両学長は「感情と数字を分けて考えろ」と言う。
正論だと思う。

でも、分けようとしても、分けきれない。
数字では「いらない」と分かったのに、
感情では「やめられない」。

これは心理学でいうと、いくつかの名前がついている。

損失回避バイアス:失う恐怖が利益への期待より強い
現状維持バイアス:今のまま続けたい
後悔回避:後悔したくないから動かない
サンクコスト効果:これまでの保険料を無駄にしたくない

俺の中に、この全部がある。
名前がついているということは、俺だけじゃないということだ。
同じ60代で同じことを思っている人が、たくさんいるはずだ。

結論:いま判断は保留する

やめるか、続けるか。
今この場では決められない。

正直に言う。
次の更新ハガキが届いても、俺はまた見て見ぬふりをするかもしれない
逃げて、逃げて、知らないふりで終わる気がする。

情けないと笑うかもしれないが、たぶん同じ60代の中にも、
同じことを思いながら今年も保険料を払ってる人がいる。

だからこの記事を書いた。
正しい結論を出すためじゃない。
「迷ったまま払い続けている自分」を、ひとりじゃないと感じてもらうために。

あわせて読みたい関連記事(保険シリーズ)

地震保険はいらないと思った60代|それでも続ける理由
60代の俺は地震保険を続けると決めた。合理だけで見れば不要だが、東日本大震災と能登半島地震を見て、妻の一言と、付帯率70.4%のデータが心を動かした話。
60代の火災保険、続けることにした|ChatGPTに見せて分かった意外な結論
60代の俺は火災保険を続けることにした。無料FPではなくChatGPTに保険証券を見せたら、意外にも現在の契約が有利だと分かった。見直しの3ステップも紹介。
築33年・一戸建ての火災・地震保険|月4,331円の中身
築33年・一戸建ての火災保険は月3,693円・地震1,073円。三井住友海上で建物2,000万円、家財500万円。経営者助言を3つとも却下した理由を全部見せる。
お金がたまらなかった60代の俺|原因は保険の固定費だった
贅沢していないのにお金が残らない。原因は積み重ねてきた保険契約かもしれない。

コメント