45万円のインプラント、毎食なにか詰まる|先生の答えは「仕方がない」

体のメンテナンス

俺のインプラントは、詰まる。
45万円かけて入れた歯と、隣の歯の間に、毎食なにか挟まる。入れて2週間目に始まって、1か月半たった今も、詰まらなかった食事は一度もない。
先生に聞いたら「仕方がない。毎食後、フロスでインプラントの歯のほうに擦って取れ」だった。
調べたら、歯医者のサイトには最初から書いてあった。俺は、入れると決める前に聞いていなかった。

インプラントと隣の歯の隙間に、何が詰まるのか

2026年(令和8年)8月中旬、左下の奥にインプラントの歯が入った。手術2回、仮歯の修理8回、締めて約45万円。そこまでの話は7話に書いた。

入れて2週間足らずで、夕飯の菜っ葉の破片が、インプラントと手前の歯の間に詰まった。歯間ブラシで取れた。翌日も詰まった。
それから毎回だ。繊維のある物は必ず挟まる。食事のあとの歯磨きで、必ず何か出てくる。
イライラしてくる。45万円払って入れた歯が、これだ。

隙間は直せるか——先生の答えは「仕方がない」

入れて1か月半の受診で、そのまま聞いた。詰まるのは、どうにかならないのか。
答えは2つだった。

  • インプラントの歯と隣の歯の間に繊維質が挟まるのは、仕方がない。隙間は直せない
  • 毎食後、フロスでインプラントの歯のほうに擦るように取り除く

これは俺の先生の答えだ。よその医院がどう言うかは、俺には分からない。

もう一つ、こういう説明があった。人工の歯は、自分で隣に合わせようとはしない。歯ぐきのほうが「これは自分の歯だ」と覚えて、合わせていく。そういう話だった。
調べたら、前半は本当だった。自分の歯は、根のまわりのクッションで少しずつ動いて、口の中に合わせていく。インプラントにはそのクッションが無く、ほとんど動かない(出典:日本口腔インプラント学会「インプラントの咬合付与について」)。口の中は学習しているが、人工の歯は学習できない、ということらしい。
噛む力が強すぎて、隙間が狂ったのか? それは俺の想像で、先生はそうは言っていない。入れた日に「噛む力が強いから、しばらく食事は気をつけて」と言われたのは覚えている。

歯医者のサイトには「詰まります」と書いてあった

仕方がない、で終わっていいのか。調べた。ここから先は調べた話だ。

「インプラント 隙間」で検索すると、上に出てくるのは全部、歯科医院の説明だった。治療後の注意事項として「食べ物がインプラントの間に詰まります」と書いている医院がある。「構造上、詰まりやすい」と書いている医院もある。歯医者の側では、詰まるのは知られた話だった。

数字もあった。日本口腔インプラント学会の雑誌に載った調べでは、奥歯のインプラント185本のうち107本、57%で、隣の歯との接触がゆるんでいた(出典:日本口腔インプラント学会誌 29巻4号)。隣の歯がぐらついている人に多かった、とある。
うちの先生の「仕方がない」は、この医院だけの話ではなかった。

ただ、海外の歯科医向けの資料には、直し方も書いてあった。隣の歯に詰め物があれば、そこに足して隙間を埋める。インプラントの被せ物を作り直す(出典:カナダ修復・補綴歯科学会の座談会(英語))。
俺の先生は「直せない」と言った。俺の場合はなぜできないのか、次の受診で聞くだけ聞いてみる。

俺は、入れると決める前に聞いていなかった

去年の暮れに詰め物が取れて、ブリッジにするかインプラントにするか、悩んで決めた。金の話も、手術の話も聞いた。
詰まる話は、その中に無かった。

言われたのは、入れた日だ。「菜っ葉が詰まるとか、詰まらないとか」「この隙間が大事なんだよね」。歯を入れてもらったその場で、そう聞いた。よくわからん説明だと思って、流した。
2週間後に、その意味が分かった。

サイトに書いてあることを、決める前の患者に言わないのは、なぜだ? 聞かなかった俺が悪いのか?
不誠実だと思った。だが、もう入っている。仕方のないことになってしまった。

詰まったらどうするか——歯間ブラシはやめろと言われた

最初は歯間ブラシで取っていた。SSサイズがきつくて、血が出た。歯ぐきを痛めているのかと思って、もう一段細いSSSを試そうと考えた。

先生の答えは違った。歯間ブラシはやめたほうがいい。糸ようじを使え。その場で、持ち手つきのフロス(ウルトラフロスS・3本入り)を264円で買った。

今は毎食後、このフロスをインプラントの歯のほうに擦るようにして取る。必ず何か出てくる。使い方が悪くて歯ぐきに傷がついていないか聞いたら、大丈夫だった。
45万円の歯は、毎食後にフロスを1本使う歯だった。

まとめ|詰まったらフロス。入れる前なら3つ聞け

隙間は、俺の先生の答えでは直せない(なぜかは次の受診で聞く)。詰まった物は、毎食後フロスで取る。

俺が決める前に、先生に聞いておけばよかったのは、この3つだ。

  • インプラントと隣の歯の間に、食べ物は詰まるか
  • 詰まったら、隙間は直せるか。俺の先生の答えは「できない」だった
  • 詰まった物は何で取るか。歯間ブラシか、フロスか

ブリッジかインプラントか、俺がどう決めたかは1話に書いた。
後悔しているのは、インプラントにしたことじゃない。それは7話に書いた。
今日も、毎食後にフロスだ。


隙間に詰まった物は、毎食後のフロスで取る。
それとは別に、45万円の歯を歯ぐきの病気で駄目にしたくなくて、歯ブラシも見直した。奇跡の歯ブラシBIGでも試したが、詰まった物はフロスには敵わない。
でも、このBIGはいい。歯を磨くのはもちろん、歯ぐきのマッサージが心地いい。気持ちいい感覚でもある。
2回買った感想と、定期の解約の手順は別の記事に書いた。

👉 奇跡の歯ブラシは1本620円|60代が2回買った正直な感想と解約方法


この歯を入れるまでの8か月は、連載に全部書いた。
👉 60代インプラント装着完了|やっと歯が入った。まだ笑えない(7話)
👉 60代の歯・インプラント全記録|俺が体験した2年間の話

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