インプラントへ進む決断
あれから、治療は少しずつ進んでいる。
まず、ブリッジを支えていた大事な奥歯のひとつが虫歯になっていた。
思っていたより状態は悪かったらしい。
治療は、その歯から始まった。
神経の処置はすでに終わっている。だが、すぐに詰めるわけではなかった。
中の状態が落ち着くまで、何度か確認をしていたようだ。
ガーゼのようなものを入れては取り出し、まだ治っている途中なのか、落ち着いたのかを見ているように感じた。
擦り傷がふさがり、かさぶたができていくような――そんな時間なのだろうか。
問題がなければ、最終的に薬を入れ、しっかり封をするのだと思う。
細かいことは分からないが、先生は順番どおり、確実に進めているように見えた。
型を取り、いまは仮歯が入っている。
ここをきちんと整えてから、インプラントへ進むという流れだ。
CTを撮る前、5分から15分ほど準備の時間があった。
正確に写すため、乱反射を防ぐ治具のようなものを作り、それを装着してから撮影するらしい。
撮影後、先生は画面を見せてくれた。
どこを中心にするか、どの位置に入れるか――計算された表示が出ていた。
インプラントを埋め込む長さや深さも、すでに段取りが組まれているようだった。
私は詳しいことは分からないが、先生は画面を指しながら、ひとつずつ説明してくれた。
「見えないところで、ここまで決めているのか」と思った。
その後、骨の状態についても説明を受けた。
結果は――骨はしっかりしているとのことだった。
人工骨を入れる必要もないらしい。
土台は、長すぎるものは不要。
太さが確保できるので、安定は問題ないと先生は言った。
少しだけ、安心した。
私は、あと10年か15年か――
死ぬまで使う歯に、金をかける選択をしている。
若い頃の歯の手入れの悪さは、悔やんでも悔やみきれない。
歯は、まぎれもなく「健康資産」だったのだと思う。
費用は40万円。
安いとは言えない。だが、支払いは8月の決算まででよいという。
急いで払う必要はない。
カードで払うか。
一括にするか。
迷いはある。
次の診察では、口の中をきれいにし、消毒をしてから進めるらしい。
そして私は、いくつか確認するつもりでいる。
- 総額はいくらになるのか
- 追加費用は出るのか
- 支払い方法と回数
- メンテナンス費用
- 保証はあるのか
聞けば、はっきりする。
聞かなければ、迷いは消えない。
医療は急いで決めるものではない。
納得してからでいい。
この選択が正しかったかどうかは、まだ分からない。
だがひとつ言える。
噛める歯は、当たり前ではなかった。
――この続きは、また書こうと思う。
※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。


コメント